芳賀 巧
同じ作品を何度も擦ることのすゝめ
僕は比較的小さい頃から、同じ漫画やドラマ、映画などを擦って何度も見るタイプだ。
小さい時からそのようなタイプであったので、比較的みんなそういう傾向があるのだと思っていたのだが、歳を重ね色々な人と会う中で、そこまで自分と同じようなタイプの人がいないことに気づいてきた。
小さい頃に録画した「プロ野球珍プレー好プレー」のビデオは結果的に擦り切れるまで見て、擦り切れたときは本当にショックだったことを覚えているし、「名探偵コナン」の初期の映画は、おそらく自分でアテレコできてしまうくらい、一言一句覚えていたりする。
おとなになってからも、「この店に入ったら、これを食べる」と大体のチェーン店では食べるものが決まっているし、31のアイスクリームでダブル無料!みたいなキャンペーンがあったときにも、いつも食べてる同じものを2つ頼んで妻に驚かれたことなど、僕はとにかくなんでも「擦る」タイプだと自己認知している。
(ちゃんと診断は受けていないのだが、ADHDの症状として、このような傾向があるとのことで、おそらく自分はそうなんだろうなぁ…と感じている)
そんな僕が感じる、「擦る」ことで得られるメリットはこんな感じだ。
・何度も繰り返し見たり食べたりすることによって、今まで見えてこなかったり、見落としていた良さや魅力に気付くことができる。
・映画などであれば、見終わったあとに自分がどういう状態になるかがわかっているので、精神状態をコントロールするために使えるようになる。
・より細かく内容を把握したり、深く分析したりすることができるので、人に話をすると面白がって聞いてくれるケースが多い。
もともとのタイプもあると思うし、僕のように何度も繰り返し見ないと気づけないことを、一度見ただけで把握できる人がおそらく多いのではないかと思うが、繰り返し、何度もじっくり味わうことでしか感じられることもきっとあるのではないかと思っている。(というよりも、そう信じたい…)
自分自身も、繰り返し「擦る」ばかりで冒険しないのか?と言われると、新しくスナックを開拓したり、いろんな人と会ったりすることは好きなので、比較的冒険するタイプではあると思うのだが、最終的には「変わらない何か」に対する居心地の良さを求めるタイプなのかもしれない。
ぜひ、「ここまで擦ったぜ!」というトークを皆さんと一緒にしてみたいです。