木下雄介
面接での質問「強み弱み」 ちょっとした一工夫
今日は、面接においてよく聞かれる「強み、弱み」について考えていきたいと思います。
何千人と面接をしていく中で、
「あなたの強みと弱みはなんですか?」
と聞くと、
弱みとして、
「集中しすぎて周りが見えなくなる」
「優柔不断で決断に時間がかかってしまう」 等
これらの回答がかなりの頻度で出てきます。
ここまで頻出すると、違和感を覚えます。全然悪いことではないのですが、もっとその人らしさを知りたいと思っている側からすると、「質問が悪いのか?」と思うことがしばしばありました。
そもそも強み弱みを聞く意図としては、
- ① エピソードからその人がやってきた行動的事実を収集するため
→こちらであれば、深掘りして事実収集をすれば問題ない
②適性検査の結果や、強み弱みを聞くまでの情報から、面接官が見立てて候補者への人物見立てとのギャップがあるかどうか(自己認知がちゃんとできているか)
→自己認知度をはかる目的であれば、画一的な回答がくる可能性が高い、強み弱みという質問は有効ではないような気がする
そこで参考になるのは、曽和さんの記事。
「あなたの強みはなんですか」は実は下手な質問~本来、人間に強み・弱みはなく、あるのは特徴だけ~ By曽和利光
https://news.yahoo.co.jp/byline/sowatoshimitsu/20210529-00240265
・人間には強み弱みはなく、あるのは特徴だけ
・強み弱みとは、ある性格的特徴×ある舞台装置において表出されたものを、本人が強み、弱みという「解釈」をしている
<上記を踏まえた聞き方>
・あなたの性格的な特徴を3つ教えてください。(特徴だけ聞く)
・もし弊社のこの仕事をするにあたって、苦労するかもしれないあなたの性格的な特徴はなんですか?(舞台装置を固定させてあげる)
こちらのほうが、人による回答のばらつきが(あくまで感覚の話ですが)多いように思います。
さらに2つ目の質問は、同時に仕事に対しての解像度の高さも測れるのでいいような気がします。
面接では、候補者がこれまでとってきた具体的な行動事実を収集することによって、「その人を知る」ことが基本です。
あまり小手先にこだわりすぎたくはないですが、少しずつ工夫を重ね短い時間でもその人を知れるようにしていきたいです。